ゼミ紹介

江戸文学、江戸文化(勝又 基ゼミ)

研究テーマ

勝又ゼミ イメージ画像

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 四谷怪談・百物語などの怪談文化、桃太郎・親孝行などの子供文化、落語・講談などの話芸。遊びとマジメ、太平と戦いが混じり合った江戸文化は、現代にはない楽しみと、現代について考えさせられるヒントに満ちています。勝又ゼミでは、江戸の図像や小説に触れて楽しみながら、江戸時代の文章を自分の力で読む読解力と、文化について自分の頭で考える思考力を養っています。

勝又ゼミってどんなゼミ?
紹介してくれるのはバンドでベースを担当している池田 匠(いけだ たくみ)さんです
Q
勝又先生って、どんな人?
A

 江戸文学がご専門で、質問に行くとパッと本の名前が出てくるすごい!先生です。ゼミの発表の際には教室の後ろで腕組して黙って聞いているので、ぼくにとって最初は怖い印象でした(笑)。でも話してみるととてもフレンドリーな親しみやすい先生です。授業開始前に最近あった面白いことや就職の話など、ためになる話をしてくれます。ゼミの進行も、質疑応答に困っているときなどは助け舟を出してくださるのでスムーズに進行します。よく質問をしに行くのですが、いつも気さくに答えてくれます。

Q
勝又ゼミならではのポイントを3つあげてください
A

①作品の面白さと調べる楽しさ:
 扱っている話が興味深く、いま読んでもユニークです。伝説や少し変わった話など、当時の習慣に深く入り込んでいけるものが多く、言葉一つにしても、いまと当時では使われ方や意味が違うこともあり、調べがいがあります。
②質疑応答が重要なポイント:
 発表後に質疑応答の時間が設けられているのですが、そこでの質問が読みを深めることにつながるので、勝又先生も学生の質問を重視しています。
③先生のキャラと豊富な知識:
 ふだんはおしゃべりな勝又先生の静かな姿が見られるのはゼミならでは?(笑)学生が責任感を持って発表できるよう、途中で口を挟まないようにしているそうです。先生は落語や怪談や昔話などにも精通されているので、興味がある人にとってはそんな話を聞くきっかけにもなるでしょう。

Q
勝又ゼミでの研究テーマについて教えてください
A

 江戸時代の作家・浅井了意(あさい りょうい)の『狂歌咄』(きょうかばなし)を当時の視点から読み解いています。『狂歌咄』は、江戸時代の初めに語られていた伝説から庶民の暮らしぶりまで、さまざまな話が描かれた逸話集です。それぞれの話には「狂歌」といわれる和歌があり、それを中心に構成されています。「作者も作品名も初耳!?」という人がほとんどだと思いますが、身構える必要はありません。序文から『徒然草』を模した文章が出てきたり、だらしない妻との夫婦喧嘩の話があったり、ユーモラスな作品が多いので読み解くうちに親しみを覚えます。もちろん調べるには時間と根気を要しますが(笑)

Q
その中で池田さんが研究していることは?
A

 自分の担当範囲でポイントを絞り、そこを重点的に調べて発表します。特に「狂歌」の縁語(えんご)や掛詞(かけことば)などを上手に発表できると達成感があります。縁語とは、「道」=「ふみ(踏み)」や「衣」=「きる」など、意味として関係のあることばを用いる技法。掛詞とは、「聞く」を花の「菊」、「逢ふ」を地名の「逢坂」に掛けるなど、日本語がもつ同音異義の特性を生かした技法です。現代でもダジャレや歌詞、ラップのリリックなどで用いられるテクニックの一つです。一語に複数の意味を込められるので、作品の世界観をより密に優美に表現することができます。ぼくが調べた限り、多いものだと4つも出てきました!

Q
卒業論文のテーマは何にするつもりですか?
A

 題材は昔話の『かちかち山』です。勝又先生の講義で「桃太郎の変遷」について知り、とても興味深かったのでそれに倣いました。「鬼から手に入れた財宝を桃太郎は村人たちに分け与えた」というのがいまの話ですが、昔は違っていたようで、けして悪さをしない鬼を桃太郎が一方的に退治に出かけ財宝をわが物にした、と。『かちかち山』では、昔はたぬきがおばあさんを殺しておばあさん汁にし、それに怒ったうさぎが仕返しをするという話でしたが、いまはひっかきキズ程度のいたずらに対しうさぎがひどい仕打ちをする、これは少しやりすぎではないか、と(笑)。こどもに聞かせるという理由が大きいと想われますが、物語がどのように変わっていったのか、江戸から現代までの変遷を追っていく予定です。

Q
まだゼミを知らない後輩や高校生へメッセージをお願いします
A

 江戸時代の庶民の生活や、当時語られていた伝説などに関心がある人にはおすすめです。あと、二次創作やパロディーに興味がある人にとってもとてもためになると思います。性格的には、早め早めの行動ができる人。ほかのゼミも同じでしょうが、下準備は欠かせないので、なかなか調べが進まなくてもあきらめない根性(笑)のある人が向いていると思います。自分の姿勢次第でどんどん面白くなってくるのがゼミの魅力。良い発表ができたときの達成感はとても気持ちがいいものです。大学生になったら、自分自身にとってやりがいのある研究をぜひ見つけてみてください。