ゼミ紹介

日本中世史、室町文化・宗教史(芳澤 元ゼミ)

研究テーマ

芳澤ゼミ イメージ画像

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 私が専門とする日本中世史、広く文化史の分野について研究してもらいます。文献の読解が中心ですが、絵画史料や文学作品もたくさん利用しますし、ときには、「動物と人間」という視点から、課題にせまることもあります。
 ひとことで「文化」とはいいますが、当ゼミでは、美術・芸能・文学・絵画をとりまく政治・社会、そして宗教の動きまで含めた、歴史的な文化史の理解をめざします。そのためには文献の読解が欠かせません。文献を読みとく堅実な分析力と、先入観を取り払った柔軟な想像力。ハードな力とソフトな力があれば、古典・演劇・言語の世界も、より深く、立体的に学ぶことができるはずです。

芳澤ゼミってどんなゼミ?
紹介してくれるのは、機械情報系企業に内定した、岩崎裕香(いわさきひろか)さんです
Q
芳澤先生って、どんな人?
A

日本中世史がご専門の芳澤先生は、どんな質問でも、パッと答えてくださり、その知識量が、とにかく半端ないです。授業中の小話もおもしろくて、私たちの興味を引くような内容で、「もっと知りたい!」と思わせるテクニックは、「すばらしい!」の一言です。爽やかな見た目のとおり、朗らかで気さくで、廊下ですれ違う時も気軽に話しかけてくださいます。しかも、声が聴き入っちゃうようなステキな声で、ゼミの友達も先生の声を推してますね。ここでお聞かせできないのが残念です(笑)。
私は小学生の頃から、歴史漫画を読むのが好きで、歴史以外にもいろいろ学べる日本文化学科を選びました。もしも、「歴史には興味がないな…」と思っていたとしても、例えば、ゼミ仲間は「平安時代のスイーツ」を研究テーマにしてるんですよ。文献から、その当時に「かき氷」があったそうで、歴史には興味がなくても、最近流行っているかき氷が平安時代にもあったなんて、スイーツ好きなら興味が湧きますよね。そんなきっかけでも、深く学べるのが日本文化学科、芳澤ゼミなんです。

Q
芳澤ゼミならではのポイントを、3つあげてください。
A

① 史実をさまざまな視点から考察できる。
 高校までの社会科や日本史・世界史などの授業では、歴史の出来事を学んでいきますが、日本文化学科の芳澤ゼミでは、その出来事の周辺を探り、出来事を深く知ることを目指します。例えば、その時の文化や宗教など、背景が分かると、その出来事がなぜ起こったのか、その時の人びとは何を考えていたのかなど、いろいろな視点から見ていくことができます。そういった学びから、今、身近で起こっていることも、多角的に考えられるようになったと思っています。
② 芳澤先生の小話から、新しい発見、新しい視点が得られる。
 芳澤先生の授業中の小話がおもしろいのは、前述しましたが、「へぇ~」「なるほど~」と思うことがたびたびあります。芳澤先生は京都出身で、小学生の頃に実家近くのお寺で天目茶碗を見せてもらったそうです。天目茶碗は、鉄分を含んだ釉を塗って焼いたもので、黒っぽくて地味だけど、奥から鈍く光る茶碗で、茶人に愛された器です。でもその時の茶碗は、「普通の茶碗に見えた」のだそうで、「そんなものなのかな~」なんて私たちは思ったりしました。もしかしたら、世界で数点しかない国宝の「曜変(ようへん)天目」だったかもしれませんが(笑)。
③ ゼミはメリハリのある、心地よい雰囲気。
芳澤先生の人柄の通り、ゼミの雰囲気は、基本的に和気あいあいで和やかです。でも、大事なポイントは、先生のナイスボイスが落ち着いたトーンになるので、私たちは「ここは大事なんだな」とすぐ分かるんです。「楽しく、しっかりと学べる」のが、芳澤ゼミです。

Q
芳澤ゼミでの研究テーマについて教えてください。
A

中世史のとくに室町文化・宗教史を研究テーマにしていますが、学生が興味を持つことであれば、縛りはありませんね。ゼミ仲間には、信州の諏訪神社の研究とか、地獄絵や妖怪絵巻について調べてみたいとか、さまざまです。学生の興味をきっかけに、「もっと調べてみよう、研究してみよう」と思わせてくれるアドバイスを、芳澤先生は的確にくださいますね。何が一番おもしろいのか、自分に響くのか、それが見つかれば、どんなことでも研究テーマになると思います。

Q
そのなかで、岩崎さんが卒論のテーマにしているのは何ですか?
A

卒論のテーマ以前に、戦国の武将に興味があって、とくに出羽国・陸奥国の伊達政宗が好きなんです。隻眼(せきがん:片目のこと)で「独眼竜」という異名があって、三日月が印象的な兜や黒い甲冑がカッコよくて、ゲームのキャラクターとしても人気ですね。織田信長や豊臣秀吉は好きな人も多いけれど、伊達政宗は地方の武将でありながら、全国レベルで活躍できたのは、単純にスゴイと思ったことが、興味を抱くきっかけです。派手さがおもしろいし、逸話通りの豪快の武将だったので、ますます好きになりました。
そこで、卒論のテーマを「伊達政宗と茶の湯」にしました。読み込んできた歴史漫画で、茶の湯は当時の政治の密談の場になっていたことは、信長や秀吉の例で知っていましたが、政宗をはじめとする地方の大名ではどうだったのか、それを知りたくなって、卒論のテーマにして、研究することにしたんです。
芳澤先生の卒論演習では、基本的に毎月1人が、その時点での研究結果を発表し、他の参加者から質問や意見、アドバイスをもらいます。私が発表する際は、政宗と石田三成が同席する茶会で、ワインがふるまわれたという記録が残っていたので、それを報告しました。他の参加者から、その当時に日本にワインがあったのかという質問があったので、その後調べたところ、ポルトガルなどの外国から輸入していたことが分かりました。卒論でも、外国の要素を加えた調査が必要と考えさせられる、とてもよい質問をいただきました。先生からは、茶会の記録を、政宗の時代だけでなく、世代ごとに区切って、茶会での参加者、使用した道具を調べるようにアドバイスをいただきました。12月初旬の提出記述に向けて頑張り、完成、提出しました。

Q
芳澤先生が顧問の「歴史を旅する会」について教えてください。
A

日本文化学科には学生が主体となる研究会が、「源氏物語研究会」「古典和歌を読む会」「近現代文学研究会」「日中武道比較研究会」「舞台芸術鑑賞会」など10研究会あり、そのうちの一つが「歴史を旅する会」です。
私は2年の終わりころに入り、コロナ禍以前に、城と城下町のフィールドワークで金沢城と富山県の高岡城を訪ねました。城郭の輪郭が分かるように歩き回りましたね。旅の間に芳澤先生が小話を披露し、金沢城では金箔のソフトクリームの懸賞付きクイズを行いました。クイズの正解者は出なかったんですけど(笑)、楽しいフィールドワークでした。
こういった研究会に入ると、そこで興味や関心の対象が見つかるかもしれません。入会をお勧めしますね。

Q
まだゼミを知らない後輩や高校生にメッセージをお願いします。
A

芳澤ゼミにかぎらず、大学のゼミナールの魅力は、自分の興味や関心から、自由な視点で自分の好きなように研究できることだと思います。数学のように答えは一つではないし、模範解答もありません。自分だけの答えを見つけ出せるのが、ゼミナールであり、それが大学での研究の魅力ではないでしょうか。