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令和3年卒業

渡邊 貴弘さん

背景

就職先株式会社ニッセイコム

「日本文化や文学に興味はあるけれど、就職は大丈夫なの?」と考える人がいるかもしれません。国語科教員や編集・出版印刷業以外にも、身につけた日本語運用能力や日本文化に関連する知識を活かし、学生たちは幅広い分野へと進んでいます。IT業界に内定した渡邊貴弘さんもその一人。一見、日本文化とはまったく関係なさそうな分野を選び、内定を勝ち取った理由を語ってもらいました。

写真
渡邊 貴弘

明星大学の日本文化学科を選んだ理由は?

もともと明星大学を志望したのは、国語科の教員になりたかったということがありました。国語という教科が好きだったし、教員として生徒のいろんな悩みに応えたりする際にも、この学科で学ぶことが役立つのではないかと思いました。そしてもう一つ、高校まで野球部に所属していて身体を動かすことが好きだったので、日本文化学科の体験から学ぶという点も自分に合っているのではないかと思ったのです。

日本文化学科で印象に残っている授業は何ですか?

1年次の「日本文化体験」という授業ですね。特に印象に残っているのが、ミュージカルの「レ・ミゼラブル」を観に行ったことです。それまで演劇を観たことはなかったのですが、事前の授業で内容を読み込んだだけでなく、出演される役者の方が大学に来て、どんな想いを込めているのかといった部分まで語って下さいました。また学生の中には、前に出て台詞を言ってみたり、歌を歌ってみた学生もいました。そこまで準備した上での観劇なので、舞台芸術をより深く理解できたと思います。この他にも茶道や能、落語を体験するといった授業もあり、幅広い文化を体験的に学ぶことができました。

授業外での活動で、印象に残っていることはありますか?

日本文化学科の学生を対象とした研究会活動があり、私は歴史を旅する会に所属していました。たとえば伊勢神宮へ行く際には、各班でテーマを決めて事前学習などの準備を進めます。私の班ではパワースポットの解明をテーマに研究を進めました。この他にも京都や鎌倉などを訪れましたが、以前訪れたことがある場所でも、あらかじめ知識を備え、さらに目的を持って訪れると、それまで気づかなかったことにも目が行くようになり、とても勉強になりました。

教員志望だったそうですが、就職先は一般企業ですね。

はい。大学3年次の就職活動解禁前日までは教職一本で考えていたのですが、他の進路をまったく考えないでいいのだろうかと自問自答し、やはり広い世界を見てみたいと思うようになったのです。そこでどの業種に進もうかと考えたのですが、自分は一つのことを深く突き詰めるよりも広い分野に興味があること、新しいものを見たり聞いたりすることが好きなことなどを考慮に入れ、IT業界を志望することにしました。現在は、どのような分野であってもITは不可欠であり、多くの業種と仕事ができるのではないかと考えたのです。

就職活動で苦労したことはありますか?

よく、「本年度の就活生は新型コロナウイルスの影響で就職活動が大変」というニュースを聞きましたが、そもそも就活生のほとんどが以前の就活を経験していないので、その点での苦労は皆同じだったと思います。説明会や面接もネットを介して行われましたが、使い方はキャリアセンターの方に教わりました。また自己分析を徹底的に行ったことで、話すことを暗記しなくても、質問に応じて自分の言葉で自然と話せるようになったと思います。そして非常に役立ったのが、学科の授業で教わったメールや手紙の書き方です。どのような相手にはどんな文章を書けば、こちらの意図が伝わるのかといったことを学んでいたので、志望動機なども書きやすかったし、面接でも自分の熱意を伝えることができました。余談ですが、日本文化学科の学生は何を学んだかを書く欄に「能や落語」といったことを記入できるので、企業の方の目に留まりやすかったようです。

渡邊 貴弘

就職先はどんな会社で、どんなことに取り組みたいですか?

株式会社ニッセイコムという、教育関連でIT事業を手がける会社です。学校法人の財務管理システムや、小学校などの給食の注文を保護者が行えるアプリなどを開発しています。私のパソコンスキルだとエンジニアは難しいと思ったので、営業職を希望しています。文学系の学科出身でIT業界の営業職に就くという学生は多くはないと思うのですが、それは逆に自分のアドバンテージになるのではないかと考えています。たとえば文化や芸術、文学といった分野に関連する仕事であれば強みを発揮できるし、何より教育関係のクライアントには、教職課程で学んだことが役立つのではないかと思っています。

これから大学をめざす人に、日本文化学科の良さを伝えるとしたら?

やはり体験から学ぶという点が一番の特徴だし、面白みだと思います。私の場合、実際に能を舞ったり演劇を鑑賞したりといった体験から、教科書などの書物だけでは理解できなかったことを体得できたと思っています。また、学科独自の図書館なども設置されており、自分の興味の幅を広めることも、深めることもできます。そしてこの学科で学んだことで、文化や芸術、文学といった分野が身近になり、卒業後も趣味として楽しんでいけると思います。一人一人の興味に合わせて、学びたいことを学べる学科です。

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