ゼミ紹介

平安朝文学、古典芸能・演劇(田村 良平ゼミ)

研究テーマ

田村ゼミ イメージ画像

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 平安時代と室町時代は「モノガタリ」の重要な転換期です。「狭衣物語」は前者の、能・狂言は後者の、それぞれの特徴を示しています。こうした転換期の文学・演劇の考究を通じて、現代における古典の意味を問い直しています。

田村ゼミってどんなゼミ?
紹介してくれるのは源氏物語で女子力強化中の小林 成美(こばやし なるみ)さんです
Q
田村先生って、どんな人?
A

 古典文学や平安文化はもちろんですが、日本の古典芸能や『レ・ミゼラブル』といった西洋演劇、そして宗教まで、大変幅広い知識をお持ちです。ですから授業中もジャンルを超えた話がたくさん飛び出します。たとえば和歌を贈る際の「紙(の色合い)」など、ディテールがもたらす美の効果といいますか、「雅」についてわたしたちの想像をふくらませてくださるので、とても参考になります。時には「あなたは美意識に欠ける」と完全否定されることもありますが(笑)、その才能と個性的なキャラクターから熱烈なファンも多く、田村先生のもとで卒論を書き上げたいという理由でゼミに入る人もいます。

Q
田村ゼミならではのポイントを3つあげてください
A

①少人数の充実したゼミ:
 ほかのゼミと比べて少人数なので時間もゆったり取れ、一人ひとりが積極的に参加しやすいのが特長です。あと、男子の比率が圧倒的に高いです(笑)
②平安古典の世界を知る:
 『源氏物語』という傑作を通して、平安古典の世界と平安文化について詳しい知識と感覚を得ることができます。
③「トピック」が魅惑的!:
 毎回設定される「トピック」で、平安時代の文化を幅広く学ぶことができます。たとえば話の中に「調伏」といったキーワードがある場合、「それについて調べて来ましょう」という指示が与えられます。「自分が着目したことのみを調べる」という方法もありますが、「自分が見逃した点」に気づかされるのでわたしにとってはとても貴重ですし、ほかの人のトピックにも関心が向きます。

Q
田村ゼミでの研究テーマについて教えてください
A

 『源氏物語』の「葵」の段を中心に、古典や平安文化について学びます。作品の魅力の一つは何といっても個性豊かな登場人物ですが、個々のキャラクターがブレずに強く魅力的に描き分けられています。この物語の話をする時、きまって「誰が好き? 嫌い?(笑)」という話題で盛り上がるのはそのためでしょう。また、「女性の生き方」について言及している点も見逃せません。男性に依存しないと幸せになれなかった時代ですが、その中でも源氏の寵愛を拒んで自らの意志を貫く女性など、さまざまなケースが興味深く綴られています。そんな女性たちの生き様を通して垣間見られる作者の心中を探ることで、作品の奥深さを実感しています。

Q
その中で小林さんが研究していることは?
A

 『源氏物語』に登場する女性の「描かれ方」「生き方」について研究しています。現代の感覚に近い部分とかけ離れた部分の両面があるので、時代や文化によって全く異なる考え方を読み取らなければなりません。物語を読み進める途中で、わたしたちはつい「光源氏はヒドいオトコ!」と思いがちですが、当時は男性が複数の女性のもとへ通うのは自然なこと。やきもちも、今の感覚とは違うんです(笑)。そんな違いを踏まえて読み解くうちに、次第に作品の本質へ近づき、新たな発見をもたらします。作品自体は高校時代から読んでいましたが、研究を通じて物語の理解が深まり、さらに魅力が増しました。

Q
卒業論文のテーマは何にするつもりですか?
A

 『源氏物語』に登場する女君について3~4人の比較を試みるか、もしくは文化を題材にするか、正直なところまだ迷っています。「朝顔」や「空蝉」のように最後まで源氏を拒みつづける女性たちについては、もっとも興味深いテーマだけに研究しつくされています。あまりにも有名な作品だけに難しいです。
 高校時代に現代語訳を読んでいた時は、ストーリーを追いかけることに夢中で、文化の説明や描写の段はどちらかというと読み飛ばしていました。でも、そういう描写にこそ当時の世界を知る重要な要素があることを、このゼミを通して教わりました。文化を取り上げてみるのも面白いかな、と思っています。

Q
まだゼミを知らない後輩や高校生へメッセージをお願いします
A

 ゼミは、個人個人が研究してきた成果を発表によって共有し、またその発表から新たな興味や研究テーマを見つけることができる有意義な場です。知りたい、学びたいという意欲さえあれば、どこまでも学びを深めることができます。いろいろな興味を持った人が集まるので、刺激的ですし視野も広がる、それがゼミの魅力です。
 ゼミを選ぶ際にポイントとなるのは、先生の専門分野を参考にすること。たとえば田村ゼミの研究テーマは『源氏物語』ですが、古典や平安の文化に興味があればそれらについても学ぶことができます。先生でゼミを選び、その中で自分が学びたい分野を追究していく、というのが良いと思います。