ゼミ紹介

日本近代思想、日独比較文化(服部 裕ゼミ)

研究テーマ

服部ゼミ イメージ画像

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近代ヨーロッパ精神の影響と日本固有の価値観が混在 している近代日本の独自性について、特に近代の「個人主義」の問題を中心に据えて比較考察しながら、近代 日本の複雑な実像を明らかにすることをめざします。

服部ゼミってどんなゼミ?
紹介してくれるのは坂口安吾の暗さが魅力という石川 拓真(いしかわ たくま)さんです
Q
服部先生って、どんな人?
A

 ご専門は日本の近代思想で、ドイツと日本とを比較した研究をなさっています。とにかく、本の知識には圧倒されます。ゼミでも多くの本を紹介してくださるし、研究テーマが難しく参考資料を探しようがない時などは、ヒントとなる本を教えてくれます。指導はとても熱心にしてくださいます。熱い解説のあまりに、時には時間が押してしまうこともあります。なので「あ! そこを質問したいんだけど…」という点を、我慢してゼミ後の休み時間に回すことも(笑)。そんな先生の話には、感じ入るものがあります。

Q
服部ゼミならではのポイントを3つあげてください
A

①日本に詳しくなる貴重なゼミ:
日本がヨーロッパの近代文化を取り入れつつ、江戸時代から明治、大正と発展していく過程、そして次第に戦争へ突入していく歴史を、当時(明治維新から)の資料を読み進めながら研究を進めていきます。
②世界に詳しくなる貴重なゼミ:
近代ヨーロッパと近代日本についてより深く学ぶことで、比較文化の面白さに気づかされます。理解のあとに新たなテーマが見えてきます。
③知的好奇心が満たされるゼミ:
自分が関心を抱いている内容について、深く掘り下げて発表することができます。こどもの頃にテレビで観た映画から戦争に関心を持ったわたしにとって、このゼミはまさに自分が求めていたもの。大学へ進学して服部ゼミに入り、研究テーマを知った時「自分が知りたかったことを学べるんだ!」と興奮しました。

Q
服部ゼミでの研究テーマについて教えてください
A

 近代ヨーロッパ文化と明治維新後からの近代日本を比較し、近代日本についての理解を深めていきます。前期は、ヨーロッパの近代精神が福沢諭吉によってどのように受容されたかについてと、本格的な近代へと向かうヨーロッパ文化の発展について主にキリスト教や近代思想との関係で学びます。後期は、主に日本とドイツが起こした戦争を中心に、近代の功罪の特に「罪」について原資料も参照にしながら考察します。もちろん、ナチス・ドイツや昭和の戦争の背景にあった考え方についても学びます。内容はシリアスで重いものがありますが、とても意義深いテーマです。わたし自身、戦争について詳しく知りたかったので、大変興味深く研究しています。

Q
その中で石川さんが研究していることは?
A

 日本がいかにして戦争へと突入していったのか、その過程を学びたいと思い研究に取り組んでいます。また、戦後補償など日本とドイツの違いを比較したいと考えています。もっとも大きな違いは教育で、日本の場合、そもそも戦争についてきちんと教えていないと感じました。戦争を知らないわたしたちのような世代にとって、「1945年、原爆投下」というテストの答えのような一文だけでは何も伝わりません。その時代背景や世界情勢、さまざまな要因を知ることで歴史の事実が見えてくると思います。誰もが、けして風化させてはいけないと思っている大事なことですから。

Q
卒業論文のテーマは何にするつもりですか?
A

 昭和の小説家「坂口安吾」を題材に、「坂口安吾の戦争観」というテーマで書こうと考えています。その暗い作風に興味をそそられたわたしは、大学生になる以前から安吾の書いたものをよく読んでいました。基本的に「重い」とか「暗い」といった話が好きなんです(笑)。ある時ゼミで憲法9条についての話がありました。ニュースではよく耳にしますが、実際に何が書かれているかとなると、一般の人は知らないでしょう。その中で服部先生が取り上げたのが、坂口安吾の「もう軍備はいらない」というエッセイでした。『桜の森の満開の下』や『白痴』のような重いテーマの暗い小説を書いている安吾が、憲法に言及し、戦争を批判していることに驚きました。これを卒論のテーマにしたら面白いのでは、と。

Q
まだゼミを知らない後輩や高校生へメッセージをお願いします
A

 高校で学びを深めたいと思っても、その段階ではどうしても限界があります。大学へ進めば、わたしたち学生より何倍もの知識を持った教授がいて、その教授の下で知識を吸収し、学問を追究していくことができます。入学から数か月後に高校時代を振り返ると、あの頃はなんて無知だったのだろうと実感するはずです。そして、大学生として多くのことを学ぶことに誇りを持てます。自分が興味のあること、気になっていることを大事にしてください。そうした内容を学ぶことができるのがゼミであり、研究室であり、卒業論文を書く課程であったりするので。一歩踏み込むことで、世界は広がります。